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2021.08.17

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【AIコールセンター導入事例インタビュー:CCC】音声入力への自動対応コールセンターを実現!

AIコンシェルジュ

導入事例

有人対応コール数が最適化され、24時間対応の幅も広がり7,000万会員の利用満足度向上に貢献!

--本紹介記事はNTTビズリンクとの合同インタビューです--

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社は「カルチュア・インフラを、つくっていくカンパニー。」をミッションに掲げ、Tカードを基盤としたデータベースマーケティング事業、TSUTAYAや蔦屋書店などのプラットフォーム事業、公共サービスおよび地域共生、出版などのさまざまな事業を通じて新しいライフスタイルを提案しています。Tカードは現在全国約5,700社、約17万店舗で利用可能。利用年間会員数は7,068万人、月間利用会員数は4,266万人(いずれも2021年6月末時点)。

(インタビューにご協力いただいた方)
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
マーケティングカンパニー CS推進ユニット 本間由佳梨 様
マーケティングカンパニー サービス推進ユニット 福永いずみ 様

【課題】
・従来の自動受付システムでは、システムで対応しきれない場合に直接有人オペレーターに引き継げず、お客さまに電話をかけ直してもらう必要があった。
・名前や住所など、いわゆる番号選択式の自動受付システムで対応できない項目があり、お問い合わせ主の音声入力への自動対応を実現したいと考えていた。

【効果】
・自動対応で完了するコール数が増え、オペレーターがひとつひとつのお問い合わせに集中しやすくなった。
・音声認識機能を搭載したことで、オペレーターの在席時間に限定されず24時間対応できるお問い合わせ内容の幅が広がり、お客さまの利便性向上につながった。
・お客さまアンケートでも「スムーズに対応が進んだ」との声が寄せられている。

国内の2人に1人が保有するTカードのお問い合わせに対応!

Tカードのお問い合わせ窓口では、電話機のボタン操作による自動受付サービスを利用していた。しかし、お客さまのボタン操作だけでは難しいお問い合わせや、システムで対応しきれない場合に、オペレーターへ電話が引き継げないといった課題があり、お客さまの利便性向上を実現する施策を模索していた。

今や、日々の生活に欠かせない存在のTカード。現在、アクティブな会員数は7,000万人以上を数えます。これは、日本の総人口(※)の半数以上に相当しますので、2人に1人は持っているということになります。それだけ支持を集めているのは、利便性の高さはもちろんのこと、顧客価値の高さが実現している証でもあるでしょう。
※総務省統計局によれば、2021年7月1日時点で日本の総人口は1億2,536万人です。
その基盤として、お客さま満足度を支えているお問い合わせ窓口が、Tカードサポートセンターです。Tカードの紛失・破損への対応やTポイントの照会、会員登録情報の変更などを電話で受け付けていますが、対応の質を高めることを検討していたとCS推進ユニットの本間氏は話します。

「当社では従来、電話機のボタンで操作いただく自動受付システムを導入していました。しかし、システムで対応しきれない場合にはコミュニケーター(※)へすぐ引き継げない仕組みとなっており、お客さまに別の番号へおかけ直しいただかなければならないケースもありました。それだけでも大変心苦しいのですが、自動受付システムで一度回答いただいた内容が引き継げず、再度同じご質問をさせていただく必要もありました」(本間氏)
※カルチュア・コンビニエンス・クラブさまでは、オペレーターの職名を「コミュニケーター」としています。

電話をかけ直し、初めからもう1回手続きをしなければならないのは、確かに煩雑な印象です。オペレーターも、お客さまに対してお詫びから対応しなければなりません。さらに、対応内容がきまっている頻度の高い問い合わせにもかかわらず、電話機のボタン操作だけでは受け付けられない必須情報があることも、サービス推進ユニットでは問題視していました。

「お問い合わせは基本的にTカード番号で受け付けています。ただ、紛失されたお客さまの場合には、お手元にカードがありませんから、お名前やご住所などをお聞きしてTカード番号を照会することになります。お名前やご住所といった決まった内容にもかかわらず、電話機のボタン操作だけでは受け付けられませんので、コミュニケーターが対応する有人窓口の番号へおかけ直しいただくことになってしまいます」(福永氏)

 セキュアなシステムとサービスの安定性が導入の決め手

課題解決の方法として、音声認識システムの導入にたどり着いたカルチュア・コンビニエンス・クラブさま。しかし、単にAIを入れるだけでは意味がない。重視したのは、セキュアで安定した電話基盤の中で、AIを連携した自動で対応を完結できるシステムにすることだった。

「自動受付システムと有人窓口をスムーズに連携させたい」「数字入力以外の方法でも自動対応できるようにしたい」。この2つの課題解決を実現する方法を模索した本間氏は、AIによる音声認識技術が活用できるのではないかと考えました。
「もちろん、従来のような自動受付システムも必要ですので、その機能は残しつつAI音声認識システムと組み合わせるソリューションを探しました」(本間氏)
AI音声認識システム自体は、今や決して珍しいものではありません。むしろ重要視したのは、電話基盤との連携の部分だと本間氏は振り返ります。

「Tカードサポートセンターは、お客さまの情報をお預かりしていますので、セキュリティが担保されていることが大前提です。そして、基本的なことですが音声が乱れず、途切れない安定した通信環境を維持できることも非常に重要です」(本間氏)
この2つの要素を満たし、AI音声認識による自動化対応と有人のコミュニケーター対応がシームレスに一体化した電話対応環境。この難題をクリアするためのパートナーに、カルチュア・コンビニエンス・クラブさまが選んだのがNTTグループでした。
「決め手は、セキュリティレベルの高さと、サービスの安定性です。また、サービス型ソフトウェア(SaaS)を活用したソリューションを提案いただいたこともポイントでした」(本間氏)
めまぐるしく変化する不確実性の高い時代を迎えた今、システムもフレキシブルに対応することが求められます。そうしたことを考慮すれば、新たなライフスタイルを常に提案しているカルチュア・コンビニエンス・クラブさまが、事業形態に応じて利用規模を変えられるシステムを求めるのは当然だったかもしれません。結果、NTTビズリンクの「ビズリンククラウドCTI」と、NTTグループとの連携も深いTACT(USEN-NEXT GROUP)の「AIコンシェルジュ®」の導入を決定したのです。

有人対応コール数が最適化し、サービス品質アップを実現

音声認識による自動受付システムを確立したことで、「無人でお問い合わせ対応が完結する」コール数が増加。オペレーター(コミュニケーター)がひとつひとつの対応に集中しやすくなっただけでなく、無人対応可能なお問い合わせの幅も広がり、お客さま満足度が向上した。

「ビズリンククラウドCTI」と「AIコンシェルジュ®」を組み合わせたソリューションの導入によって、どのような効果が出たのでしょうか。本間氏は次のように話します。
「現在、Tカード・Tポイントに関するほぼすべてのお電話が、両サービスを経由しています。自動受付システムについては、利用後のお客さまアンケートで『スムーズに対応が進んだ』とのお声をいただいています」(本間氏)
対応がスムーズになったのは、自動受付から有人対応へシームレスにつながるようにしたことだけが理由ではありません。本人確認も音声認識で対応できるようにしたことで、Tカード番号や氏名・住所の確認が自動化でき、コミュニケーターが対応すべきプロセスがスリム化したことが大きいと本間氏は言います。つまり、「かけ直し」をしなければならなかったお客さまの負担が劇的に軽減されたことに加え、コミュニケーターがより安定的に稼働できる体制へとアップグレードしたのです。

「お問い合わせの中には、自動対応で完結するものも少なくありません。こうしたお問い合わせの無人対応化により、コミュニケーターが担当するコール数は明らかに減りました。また、本人確認など定型のヒアリングを音声認識で対応し、その情報を文字化してコミュニケーターがすぐ把握することで、より個別のお客さま対応に集中できるようになりました」(福永氏)

有人対応のコール数が減ったことで、ゆとりをもったシフト編成も可能になったといいます。たとえばコロナ禍では、体調に変化がある場合には念のため休んで様子を見たいものです。ただ、人員体制に余裕がなければ、スタッフが休暇を申請しにくいケースがあります。その意味では、心理的安全性をもたらす副次的な効果も発揮しているといえそうです。

「コミュニケーターが在席しない有人対応時間外でも、対応できるお問い合わせの幅が広がりました。お名前やご住所の確認が必要な場合、以前はコミュニケーターが必須であり深夜・早朝の対応が難しかったですが、今では24時間対応が可能となったのは大きな変化です。また、お手元にTカードがあったとしても、スマートフォンでガイダンスを聞いているときに画面操作で番号入力をするのは慌ただしいものです。そのため、お客さまが会話によって入力を進められることも、利便性向上につながっていると考えています」(福永氏)

要件定義を上回るきめ細かい対応で、未知の挑戦をサポート

未知の挑戦でもあったため、ソリューション構築には相当の時間をかけたが、NTTグループとTACT社で連携したプロジェクト検討ではきめ細かい対応でご要望を実現。総合力の高さで、導入前だけでなく運用がスタートしたあともサポートを継続し、お客さま満足度向上に貢献している。

AIの音声認識技術を活用したコンタクトセンターソリューション。この取り組みは、カルチュア・コンビニエンス・クラブさまにとっても未知の挑戦だったと本間氏は明かします。

「だからこそ、かなり細かく要件定義をしましたし、プロジェクトメンバーのみなさまには相当長くお付き合いいただきましたが、さすがはプロフェッショナルだと感嘆しています。私たちが見逃していたかなり細かい部分までサポートと提案をしていただいたおかげで、満足のいくソリューションとなりました」

細部まで見落とさないのは、CTIシステム単体だけでなく、セキュアな通信環境と最先端のAI技術を組み合わせて提供できる総合力があればこそ。導入前だけでなく、導入後のサポートに関しても本間氏は高く評価いただきました。

「私たちだけではできない表層の問題をより深ぼる調査もしていただき、定例レポートでご指摘いただいているのは非常に助かっています。具体的な運用に反映できるケースもあり、サービス品質向上にもつながりました」(本間氏)

将来的には、今以上にお客さまとのコミュニケーションに集中できる統合的な対応環境を整えていきたいと両氏は声をそろえます。

「お客さまがTカード・Tポイントのサービスをご利用されるときにお困りになったところを細かくケアすることで、弊社のサービスのファンを増やしていくのが、Tカードサポートセンターの役割だと考えています。そのためには、定型的に解決できる内容に加え、迅速さが重要となるお問い合わせを自動化する取り組みも進めるべきだと思っています。コール状況を深ぼりし、自動対応できるメニューをどんどん増やしていきたいですね。今後も、さらなるお客さまの満足度向上とコミュニケーターの業務環境改善を目指していきたいので、NTTグループやTACTのみなさまには、引き続きのサポートをぜひお願いします」(本間氏)

ーー本間さん、福永さんご協力ありがとうございました!

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